2010年10月26日
10月18〜19日 平成22年度の新米・新酒の初搾りが始まりました(左写真)。
福井県産五百万石米の出来を、酷暑の影響で一番心配していましたが、小粒でしたが、しっかりとした実入りで、精米もうまくあがり、搾りたて新酒・生原酒も芳醇な香りを持った、なめらかで旨い、上々の出来となりました。蔵内一同、ほっと致しました。
今年からの当蔵の最大の特徴は、北陸3県ではもちろん、全国でも屈指に早く、搾りの機械を一新したことです。 全国各地にある各酒蔵においては、各種の搾り方があります。 酒袋にモロミを”フネ”と呼ばれる搾り機に入れて、無加圧で搾るものを、”手搾り”と一般的には言います。モロミの袋を吊るして滴り落ちるお酒を集めるものが、”首ツリ”と言われ、品評会出品酒などの特別な場合に使いました。 ヤブタと言われる連続式機械で搾る場合も、モロミを清酒と酒粕に分ける原理はフネと同じですが、最初の無加圧のしたたり落ちるお酒は、手搾りのように(以上に)素晴らしいお酒が出て来ます。その他として、特殊な遠心分離機を使用した搾りなど、さまざまありますが、最後までとても搾り切れないなどの大きな欠点などもあり、当蔵では全ての方法を試した結果、どの方法にも長所と短所があることがわかりました。
今回当蔵では、搾りの機械(中央写真)&周辺機械を導入するにあたって、最大の目標としたことが、一定した超高品質のお酒を短時間で搾れることでした。今回、下記のような工夫・改良が加えられています。 1、搾り機の盤の材質が、一般的なゴム製などから、特注の樹脂製に変更となり、まさに最初の搾りはじめの一滴から、お酒に全く余分な変なクセがつかないようになりました。。 2、搾り用の布の開発を行うとともに、簡単に布を盤から取り外せて、すぐに水洗いが出来、同時に洗った後、すぐに取り付けられる工夫が施されました。 3、布の水洗い用の洗濯機を、オールステンレス製で、完全にそして布を傷めないように、最大限工夫された、やさしくたたき洗いが出来る専用大型洗濯機&乾燥機を特注致しました。
まだまだ、その他多くの改良された点がありますが、中心技術として、上記の1,2,3、を駆使することで、最高の品質のお酒が一定に搾れるようになりました。今回の最初の一滴が、まさに証明してくれました。
右写真は、23日に立ち寄った、大阪・森小路にある名店「松久」様です。下町の居酒屋さんですが、入れ替わり立ち代りお客様が途切れない、まさに大阪の名店です。お客様もご主人も奥様も従業員の方々も素晴らしく、お料理も抜群。冷凍ものが全く無い本物の旨さでした。大阪市のあきないグランプリ優秀賞に輝いたことを思わず納得してしまう、まさに究極の繁盛店でした。 誠に有難いことにこの名店でも「梵・無濾過生原酒」を取り扱って頂いています。「梵は旨い!」お客様からの嬉しい声をたくさん頂いて、元気をもらった最高の夜となりました。
|